春闘 ベア4年連続も息切れ 主要企業の平均1023円

 

 平成29年春闘は15日、主要企業の集中回答日を迎えた。最大の焦点となったベースアップ(ベア)は、トヨタ自動車や日立製作所が28年実績を下回るなど、前年割れの回答も相次いだ。トランプ米大統領の通商政策など世界経済の先行きに、企業が警戒感を強めたためだ。ベアは4年連続だが「少なくとも前年並み」の賃上げを求めた安倍晋三政権が主導する「官製春闘」の息切れが鮮明だ。

 自動車、電機などの産業別労働組合でつくる金属労協がまとめた主要企業のベア集計状況によると、15日時点で妥結した34組合のベア平均額は1023円で、昨年同時点の1488円(36組合)を下回った。

 英国の欧州連合(EU)離脱や、米政権の保護主義的な政策に対し、経営側は先行きの不透明感が強いとして、恒常的な人件費の増加につながるベアに慎重姿勢を強めたためだ。

 半面、一時金(ボーナス)ではトヨタやホンダが満額回答で、日立や三菱電機も組合の要求に近い水準の回答だった。

 自動車各社の労働組合は前年と同じベア月額3千円を要求。最大手のトヨタのベアは1300円と前年を200円下回り、日産自動車のベアは前年の半額の1500円だった。

 日立やNECなど電機大手5社の労組も、前年と同じベア月額3千円以上を要求したが、回答は千円だった。経営再建中の東芝とシャープの労組は統一闘争から離脱し、ベア要求を見送った。