斬新なスタイルが、逆に敗因となったバーチャルボーイ【拡大】
ゲーム評論家の府元晶氏は「初期の3D作品で思い出すのは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)の『とびだせ大作戦』(1987年)。簡易的な3Dメガネをかけてプレーした。
高度な技術を用いた3Dメガネをかけて対応ソフトで遊ぶ『ファミリーコンピュータ3Dシステム』も同年に出たが、ソフト1本分ぐらいの価格で、それだけの金額を周辺機器に払うユーザーは少なかった」と語る。
その後も任天堂の3Dへの挑戦は続く。95年7月にはファミコンや「ゲームボーイ」の開発に携わった伝説のゲームクリエーター、故・横井軍平氏が、特殊メガネをかけなくても3Dゲームが楽しめる「バーチャルボーイ」を開発、1万5000円で発売された。
スコープ型の本体に顔を密着させ、のぞき込むようにプレーする。画面は赤の単色だったが、別売りのカセットを入れてマリオを動かし、立体的にテニスなどが楽しめた。