斬新なスタイルが、逆に敗因となったバーチャルボーイ【拡大】
発売当初、任天堂は年間300万台の出荷を見込んだが、フタを開けてみれば全然売れず、翌年には製造を事実上停止した。
府元氏は「当時はプレイステーションとセガサターンがシェア争いをしていた。両機ともグラフィック性能を競い合っており、色が赤のみのバーチャルボーイは見栄えがしなかった。
発売時期が悪かった」と振り返る。しかも、当時のゲームは友達同士でワイワイやるのが定番だった。「プレー状況がほかの人に見えないのも、ユーザーに受け入れられなかった」と府元氏は言う。
「3DSは(バーチャルボーイの)失敗を踏まえて、裸眼にこだわった感じがする。私はメガネをかけているが、メガネの上に3Dメガネをかけると焦点が合いづらくて疲れる。裸眼3Dは期待できそうだ」(府元氏)。20年以上に及ぶ任天堂の挑戦は、ついに実を結びそうだ。