ブリヂストンが開発した空気不要のタイヤが注目を集めている。パンクすることがなく、ゴムやプラスチックなど使っている素材を100%リサイクルすることが可能なのが特徴だ。乗用車用としては耐久性が課題のため市販時期は未定だが、原付きバイクや電動カートなど比較的軽い乗り物では実用化のめども立っているという。
プラ製スポークで支持
開発した空気不要タイヤ「エアフリーコンセプト」は、原付きバイクに使用されているタイヤとほぼ同じ大きさで、直径は35センチ。通常のタイヤが地面に接する部分のゴムを空気入りのゴムチューブで支えているのに対し、プラスチック製のスポークで支えているのが最大の特徴。
スポークは60本あり、中心部分のアルミ製ホイールと外側のゴムの部分を網の目のように入り組みながらつないでいる。スポークの形状はコンピューターを使った設計シミュレーションで決定したという。
スポーク一本一本は波打っていて“ばね”の役割を果たしており、力が加わるとゆがんでショックを吸収する。プラスチック製のため一見すると弾力性に欠けるようだが、地面に落とすと空気入りタイヤと同じ程度弾む。