【任天堂の誤算(上)】想定外が続いた3DS ビジネスモデルの限界 (2/3ページ)

2012.4.28 19:00

 3DSは発売2日間で37万1326台を販売。好調な滑り出しだったが、東日本大震災で状況は一変。自粛ムードで消費意欲が低下し、ソフトの発売延期も相次ぐなど需要は瞬く間に冷え込んだ。この“想定外”が響き、100万台を突破したのは「ニンテンドーDS」の発売4週目に対し、3DSは13週目だった。

 「3DSをDSの後継として普及させるためには思いきった手を講じなければならない」。昨年8月、岩田聡社長は強い口調でこう述べ、3DSの価格を2万5千円から1万5千円にするという異例の値下げに踏み切った。

 値下げ効果と、昨年末に発売された「スーパーマリオ」シリーズや「モンスターハンター3(トライ)G」など人気ソフトの影響で、3DSの販売は急回復。国内ゲーム機としては史上最速ペースで500万台を24年2月に突破した。

 岩田戦略が当たったわけだが、これが業績を圧迫するという“想定外”の事態を生む。3DSは1万円の値下げで、売っても赤字という逆ざや状態。好調な売れ行きが「1台あたり4千~5千円」(証券アナリスト)という逆ざやを積み重ね、赤字を拡大し始めた。

(次ページ)ハードで大きな利益を計上するのは難しい

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