トヨタ野菜工場 日本が誇る「もの造り」を農業に (3/4ページ)

2012.5.4 05:00

排熱を利用したパプリカ栽培工場。中小企業の技術力も重要な役割を果たしている

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 富田氏はオランダに何度も出張し、大規模な温室の建設・運営手法だけではなく野菜の栽培システムまで学んだ。こうした高度な栽培方法を詳しく指導できる温室業者として、業界での評価が確立。「ハイテク温室」の日本の先駆者として、後から参入したベジ・ドリームに対しても温室制御などの面でコンサルティングを務めているほか、出資もしている。

 富田氏は「農業は衰退産業と言われているが、やり方次第では成長ビジネスになると思ったので参入した」と語る。

 日本の製造業の強み 戦略的に結集

 トミタテクノロジーは、人材活用の面でもグローバル化を推進中だ。

 栗原の農場長は東京農大卒の元留学生でバングラディッシュ出身のシャミム・アハメド氏、由布の農場長はヘッドハントしたスリランカ農水省の元役人のニランタ・ディサニアケ氏を起用している。

 三菱東京UFJ銀行は、難しいとされる農業への新規参入で成功した事例として、トミタテクノロジーを有望な融資先と位置付けている。

 経団連は大企業の農業参入に興味を持つ。住宅大手の大和ハウス工業が業界で初めてユニット型「野菜工場」を開発したり、半導体装置メーカーが農業用太陽光発電の実験に取り組んだりしている事例もある。ところが、大規模温室やその制御システムなどはまだまだ、輸入に頼っているのが現実だ。