“走るスマホ”で主導権を トヨタ、ホンダが顧客囲い込み (1/2ページ)

2012.5.15 05:00

トヨタ自動車が昨年12月に開かれた東京モーターショーで公開した未来のEVコンセプト「ファンヴィー」

トヨタ自動車が昨年12月に開かれた東京モーターショーで公開した未来のEVコンセプト「ファンヴィー」【拡大】

 自動車各社がスマートフォン(高機能携帯電話)との連携強化に乗り出している。「クルマとITの融合」を合い言葉に、将来的には「クルマそのものが情報端末の役割を果たす」(業界関係者)ことを目指す。

 トヨタ自動車は今年1月から、発売したプラグインハイブリッド車(PHV)「プリウスPHV」向けにスマホ向け専用アプリ(応用ソフト)「イーコネクト」を配信している。電池残量確認や電気自動車(EV)として走行できる距離を表示するほか、スマホで冷房の起動を遠隔操作できる。

 また、プリウスPHVの顧客同士用の交流サイト(SNS)を用意したり、メッセージが配信されたりと双方向のコミュニケーション機能も強化した。

 ホンダの「インターナビ・リンクアプリ」は3月、震度5弱以上の地震情報や津波情報などを利用者に警告する「防災・減災情報」を追加したほか、二輪車向けにもスマホ連携サービスを拡充した。ルート近くの天気予報を確認できるなど、二輪車ならではのサービスを展開する。ホンダ車が対象で、いずれも無料でダウンロードできる。

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