全日空“両翼戦略”で大空へ マルチブランド化の課題とは (3/3ページ)

2012.7.6 05:00

 欧米に遅れて、LCC参入の大競争時代を迎えた国内でも、すでにLCCの存在感は増している。リクルートが3日発表したエアライン満足度調査の総合順位にはシンガポール航空(1位)やANA(3位)など大手に続き、5位に韓国LCCのエアプサンが入り、接客や機内食にも一定の評価が集まった。

 そのエアプサンを傘下に抱える韓国大手のアシアナ航空はエアプサンが就航する競合路線からは撤退し、共同運航(コードシェア)便に転換する形で、ANA以上にLCCとの連携に踏み込んでいる。

 一方、04年にジェットスターを設立し、LCCとのマルチブランド化で先行した豪カンタス航空は、LCCが成長する半面、国際線事業が赤字体質から脱却できず、再建のため7月から国際事業を分社化する。

 全日空は、増資で財務基盤を強化し、持ち株会社への移行を機に「強く生まれ変わることで、アジアを代表する航空企業グループを目指す」(伊東信一郎社長)と、買収戦略も選択肢に入れる。しかし、増資で株式価値が低下する株主の視線は厳しく、かじ取りの難しいマルチブランド化で伊東社長が背負う課題はこれまで以上に重い。(鈴木正行)

(下)に続く全日空「ボーイング787」で国際線飛躍 気がかりはライバル日航の復活

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