全日空「ボーイング787」で国際線飛躍 気がかりはライバル日航の復活 (3/3ページ)

2012.7.7 05:00

  • 全日空の「ボーイング787」国際線仕様機
  • 全日空「ボーイング787」の操縦席

 来年夏には成田空港の年間発着枠が27万回に増えるが、現状では24時間稼働で施設も充実しているチャンギ、仁川の評価が高い。近年は、日本の地方空港からも仁川空港を経由して欧州方面に向かう旅客が増えているといい、航空行政の動きを含めた拠点空港の競争力向上が戦略に大きく影響する。

 また、ライバル日本航空の巻き返しもある。16年度までの中期経営計画によると、日航は787の購入を従来計画より10機増やして45機に拡大し、需要が見込まれる国際線に集中的に投入する。全日空の787との競合路線が増え、価格競争に陥ることも懸念される。

 成田の発着枠拡大に伴い、航空会社が便数や運賃を自由に設定できるオープンスカイ(航空自由化)が本格化。海外勢との競争激化が見込まれる中、会社更生法を経て競争力が高まった日航の復活は頭の痛い問題だ。

 全日空は今秋、12年ぶりに成田-ミャンマー線を再開。日本企業の進出意欲が高い新興国に進出するなど今後も国際線の充実を進めるが、成田のハブ化にこだわりすぎると国際競争で後手に回る恐れもある。アジアの航空会社への出資もにらむ国際戦略では、海外空港の競争力も自らの武器に取り込む「アジア企業」として経営の視点が求められそうだ。(鈴木正行)


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