別のパナソニック関係者もやや憤慨した表情でこう話す。
「世界に打ち勝つため競合2社が手を組んだ潔さは認める」。その上で「それなら、両社の研究機関を独立させ新会社をつくるくらいの覚悟が欲しかった。結局、別の場所で研究をするような交流は、韓国勢と同等の開発がスムーズに進まない」と不安を口にする。
とはいえ、家庭用ビデオレコーダーの規格争い、いわゆる「VHS・ベータ戦争」で激烈な競争を繰り広げた過去を持つ両社の提携は、業界に大きな衝撃を与えた。異例ともいえる決断に踏み切った背景のひとつに、大坪文雄・パナソニック前社長(現会長)時代に深く植え付けられた韓国勢に対する“恐怖心”があるのは間違いない。
今年1月、米ラスベガスで開幕した世界最大規模の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」。パナソニックやソニーなど日本メーカーも出展したが、世界の注目を最も集めたのは韓国のサムスン電子とLG電子が初公開した有機ELテレビの試作品だった。