自民党は13日の航空問題PTで日航上場に反対することを正式に決議。今後、国会でも日航の再建の在り方を取り上げる構えだ。
全日空も不満を漏らすばかりではない。今月3日に最大2100億円の公募増資を発表し、日航を追い込むのろしを上げた。
6月19日に開かれた株主総会で増資に関する説明をしておらず、今回の公表で株価が下落すれば、株主から厳しい批判を浴びることは必至だ。にもかかわらず、増資に踏み切ったのは「日航の株を買おうとする個人投資家の資金を吸い上げる狙い」(市場関係者)との見方も浮上する。
日航、全日空という宿命のライバルの攻防は、日航の経営破綻という形で第1幕を閉じた。だが、雌伏のときを経て蘇った日航は、上場を機に反転攻勢をかける構えだ。第2幕の幕開けまで残り2カ月。両社の攻防は本番を迎える。(鈴木正行)