二酸化炭素の回収・分離技術が進化 東芝や三菱重など世界にアピール (2/3ページ)

2012.7.16 05:00

IHIが豪州で進めるCO2の回収・貯留(CCS)の実証実験プラント

IHIが豪州で進めるCO2の回収・貯留(CCS)の実証実験プラント【拡大】

 このシステムで回収・分離したCO2は貯留できるうえ、老朽化した油田の掘削現場で高圧のCO2を注入し、石油の採掘量を増やす手法にも適用できる。まず実証プラントを2014年に建設し、17年に25万キロワット級のプラントを商用化、電力会社向けなどへの売り込みを強化する。

 他の重電各社もCO2回収ビジネスに力を注いでいる。三菱重工は、プラントから直接CO2を回収するシステムを開発しており、これまでに国内外で12件を受注。さらに、従来比6倍の3000トンのCO2を回収できる大型装置も開発し、「新たな顧客の囲い込み」(同社)を目指している。

 発電所などから排出されるCO2を回収・固定化して地中貯留し、大気へのCO2排出をトータルゼロに近づける「CCS」を回収ビジネスの本命と位置づけるのが日立とIHIだ。日立は、CCSの効率的な回収技術の確立を目指して、カナダ電力大手のサスカチワン州電力公社と共同実証実験を進めることを決めた。実験費用50億円を共同で拠出し、サスカチワン州にある同公社の石炭火力発電所にCCS設備を設置し、14年夏ごろから1年の予定で実証試験を進める。

市場争奪戦が激しさを増すのは必至

  • 学生痛感「日本の技術力は世界最高水準なのに…」 大学教育、本当にこれでいいの?(下)