携帯電話事業に参入して以来、ソフトバンクは加入者同士の通話を無料にした「ホワイトプラン」などの割安な料金制度や、アイフォーン独占販売など独自サービスで利用者の心をつかんでいった。若者を中心に人気は依然高く、新規契約から解約を差し引いた純増数は首位を独走する。
一方で、通信会社を変更しても同じ電話番号を使える番号持ち運び制度(MNP)では、アイフォーン独占が崩れて以降、6月まで9カ月連続でKDDIの後塵(こうじん)を拝している。陰りが見えたブランドに再び輝きを与えるには、「つながりにくい」との汚名を返上するほかない。
ただ、通信品質を向上するにはプラチナバンドだけでは難しい。基地局の設置方法や干渉調整など長年にわたって蓄積されたノウハウが不可欠だ。
「一朝一夕に構築できるものではないですよ」。KDDIの田中孝司社長はソフトバンクのプラチナバンドの効果を冷ややかに見ている。ソフトバンクは、こうした見方をはね返せるのか。通信会社として真の実力が問われている。(松元洋平)