消費増税も警戒
不安の種は環境税だけにとどまらない。14年4月に8%、15年10月に10%と2段階で上がる消費税も給油所には脅威だ。特に8%は環境税の2段階目の増税時期と重なる。全額転嫁すれば大幅な値上げになるが、客を取り込むために赤字覚悟で税負担を飲み込む給油所が出れば、周辺の給油所も十分に上乗せできなくなる可能性が高い。
給油所の業界団体「全国石油商業組合連合会」の河本博隆専務理事は「相次ぐ増税は給油所の利益率をさらに悪化させるだろう」と警戒する。
こうした不安に対し、政府は業界団体が消費税増税分の製品価格への上乗せを取り決める「転嫁カルテル」を公正取引委員会に届け出た場合、独占禁止法の適用除外として容認する方向で検討している。ただ、社会全体の課題といえる消費税と比べ、環境税についてはそこまで踏み込んだ姿勢はみせず、「給油所の不満は分かるが、現場で転嫁できるよう工夫してほしい」(経済産業省担当者)と、消費者への告知に力を入れて価格転嫁を側面支援するにとどめる方針だ。
給油所が価格転嫁で悩む背景には、若者の車離れやエコカーの普及でガソリン需要が低迷するなか、給油所間で客を取り合う値下げ競争が激しさを増し、日常的に原価の上昇を転嫁するのが難しいという、厳しい現実がある。