液晶テレビと有機ELテレビの出荷台数【拡大】
有機ELテレビの開発で先行するのは韓国勢。サムスン電子は、年内に55型のテレビを発売する計画だ。LG電子も55型テレビの年内発売を視野に入れる。商品化で韓国勢に後れを取ったことが、両社の危機感を強めた。
平面ブラウン管テレビ「ベガ」などで大成功をおさめたソニーは、その分、薄型テレビへの移行で他社に出遅れた。一方、パナソニックはテレビ向けパネル工場の巨額投資が大きな重荷となる。12年3月期までソニーは8年連続、パナソニックも4年連続でテレビ事業の営業損益が赤字だ。
テレビの不振が響き、両社は12年3月期の連結決算で巨額の最終赤字を計上。有機ELでは投資負担を減らすため、他社との協業が不可避だった。
年明け以降交渉進展
ソニーは4月に平井一夫社長が、パナソニックも6月末に津賀一宏社長が就任した。就任前に、それぞれ副社長と専務の立場でテレビ事業を担当。両氏は、有機ELに関し異口同音に「他社との協業も視野に入れている」と説明していた。
面識もあった両氏は、当時から提携先として互いの存在を意識。過去のしがらみがない両氏のトップ就任が固まった年明け以降、提携交渉は一気に進展した。
共同開発自体は電機業界でさほど珍しいことではない。ただ、提携内容には「量産段階での協業の可能性も検討」という表現が盛り込まれた。