大手商社、相次ぎ再生エネ発電所運営 背景に投資余力と海外経験 (1/3ページ)

2012.9.6 05:00

丸紅が日本企業として初めて参画した英国南東部の洋上風力発電所。海外での運営ノウハウを国内でも生かす(丸紅提供)

丸紅が日本企業として初めて参画した英国南東部の洋上風力発電所。海外での運営ノウハウを国内でも生かす(丸紅提供)【拡大】

 大手商社が相次ぎ、国内の太陽光や風力、地熱発電など再生可能エネルギーの発電所運営に乗り出す。原発比率ゼロが議論となるほか、7月から固定価格買い取り制度が始まり、地方自治体や新規事業者が商社と組むケースが増えている。

 背景には、発電所運営のノウハウを持つ電力会社が原発稼働の停止によって経営体力が低下しているため、これまで海外で電力事業を手がけている商社の経験や投資余力が注目されているという事情がある。

 「世の中には当社で大丈夫かという思いがある中で、三井物産という産業界の『エース』と組むことで安心感につながる」

 8月29日、三井物産と共同で鳥取県米子市で約3万9500キロワットという国内最大級の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を発表したソフトバンクの孫正義社長は、事業の確実性を訴えた。

 メガソーラーは建設すれば終わりではない。太陽電池をはじめとする資機材の調達、低コストの建設、売電契約、発電後の保守や事業会社の運営など効率的な経営が不可欠だ。

発電量が不安定な太陽光でも持続可能な経営につなげるのが狙い

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