ルネサスは前身企業時代も含め、平成24年3月期まで7期連続の最終赤字。日立製作所、三菱電機、NECの半導体部門の寄り合い所帯で、3社の工場をそのまま継承、リストラで後手を引いたことが業績悪化の最大の要因だった。
ようやく大胆なリストラを決断したのは今年7月。今後3年以内に国内18拠点のうち10工場を閉鎖または売却する一方、大幅な人員削減にも踏み込んだ。赤尾泰社長が「痛みを伴いつつも会社を残す方法を選んだ」と話すように、経営破綻(はたん)を回避するため、追い込まれた末の決断だった。
5千数百人を見込んでいた早期退職には、結果的に全従業員の2割弱にあたる7446人が応募した。SMBC日興証券の嶋田幸彦シニアアナリストは「人員削減などで収益が改善すれば、来期以降の再建にめどが立つ」と、リストラ策に一定の評価を下す。
KKRの支援に反発
ただ、巨額損失に伴う資本不足を解消するには増資が不可欠だ。ルネサスは当初、母体3社に増資の引き受けを要請。しかし、NECが「増資の引き受けまでは余裕がない」(首脳)とするなど、各社の業績やルネサスとの取引関係の違いもあって調整が難航した。