麗人社のオフィス=大阪市北区【拡大】
常々、こうしたやり方に反発を覚えていた野口社長は、自ら設立した会社ではこうした営業を禁止した。「人の力を借りず、自分たちのスキルで契約を取れるようにしたい」との考えからだ。
難関の「美術検定」を全社員が受験
そのために着目したのが「美術検定」。全国の公立美術館132館が加盟する美術館連絡協議会などで構成する事務局が主催している検定試験で、1級から4級まであり、2級は学芸員レベルの知識を有するとされる。1級になると、合格率が2割に満たないという難関だ。
同社は4年前、この美術検定の受験を全社員に義務づけた。ある社員からの提案がきっかけだという。検定試験の範囲は日本、世界の美術史や近代美術史、さらに技法や画材、素材まで多岐にわたる。
以降、受験に向けて社員は猛勉強し、その結果、「営業の社員が作家の先生から何を聞かれても答えられるという強みができた。競合する他社に“社員の質”で勝てるようになった」と野口社長。
同社の社員は30人。現在、約半数が3級以上の有資格者だ。2級合格者も数人。そして昨年、初めて1級合格者が誕生した。