強気の姿勢を貫くのは、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲンなどが推進するコンボ方式が開発段階なのに対し、チャデモ方式の充電器は世界各地で1600基強が設置され、目に見える形で先行していることが背景にある。
米国でもオレゴン、ワシントン、カリフォルニアの各州がチャデモ方式の早期採用に前向きとされ、2013年も700~800基の設置が米国で見込まれている。さらに欧州でも200~300基程度が上積みされる見通しだ。日本の自動車メーカーや部品メーカーなど430社・団体で構成するチャデモ協議会は「SAEの決定に踊らされることなく、実績を地道に積み上げ、デファクトスタンダードを目指す」(担当者)と、普及拡大への自信は揺るがない。
発言力強い欧米勢
もっとも欧米勢の発言力の強さは日本勢と比べものにならない。電気技術関係の国際標準を決める国際電気標準会議(IEC)や、下部組織の担当技術委員会は欧米勢が牛耳り、日本の影響力は小さい。SAEは関係機関を通じ、IECと協力関係にあるのも強みとしている。