研究開発の一室に並べられた無煙ロースター。まるで焼肉店のよう…【拡大】
大阪ならば、各家庭に1台はあるといわれる「たこ焼き器」。そんな家庭用たこ焼き器で知られる調理機器メーカーの山岡金属工業(大阪府守口市)が北欧デザインを意識した業務用ガステーブルコンロを開発し、今年のグッドデザイン賞を受賞した。コテコテの大阪企業が最先端デザインの“オシャレ”コンロを生み出した背景には、モノづくりへのこだわりと関西の企業、大学の技の結集があった。
グッドデザイン賞を受賞したガスコンロ「トライアングル」(価格は9万2400円)は、山岡金属と大阪ガス、京都工芸繊維大学が共同開発し、10月に発売した。第一印象で最も目を引くのは、黒を基調にした洗練されたデザインだ。指一本でテーブル内に着火装置や温度センサーの出し入れが可能で、テーブルがフルフラットなまま鍋料理などを楽しむことができる-という点が評価された。
「ヤマキンのたこ焼き器」として親しまれる同社だが、近年は焼肉店向けの無煙ロースターや飲食店の調理場で使用されるガスコンロなどが主力。同社商品開発室には、焼肉店さながら無煙ロースターのテーブルが並べられるほどで、商品の大半は機能性が求められる傾向が強く、オシャレとは縁遠かった。