エイチ・アイ・エス会長澤田秀雄氏(栗橋隆悦撮影)【拡大】
--経済でも、名だたる一流企業が軒並み業績を悪化させていますね
澤田 戦後、日本は世界がうらやむ豊かな社会を作り上げました。でも安定が続くと、そこにぬくぬくとつかっているのが心地いいから変化を嫌がるようになる。ハングリーさを失い、プレッシャーもない…。企業も同じですよ。ましてや今は、産業革命にも匹敵するような「大変化」の時代であり、スピードが非常に速い。その変化を敏感にとらえ、チャレンジをしていかないと、大会社でも消えてしまう。
--HISも今や押しも押されもせぬ大企業、その懸念はありませんか
澤田 相当危ないですね。ボクは「企業30年寿命説」なんです。HISも創業から約30年。今や格安航空券で利益をかせぐことは難しい。情報もネットで簡単に手に入る…。ボクらが作り上げたビジネスモデルはもう終わっているんです。今後、世界的な競争が激しくなっていくなかで「新たなもの」を生み出すことができなければ、成長は止まり、衰退し、潰れるしかない。会社が大きくなり社員が「安泰だ」と思っていたら5年先10年先に会社はありません。
昨今の尖閣諸島をめぐる騒ぎでも大きな打撃を受けました。でもね、変化や危機こそが大きなチャンスだと思っているんですよ。