一方、一般消費者への普及が期待されるのはスマホ向けのモバイルアクアだ。一般的な電池容量のスマホであれば、約2時間でフルに充電することができる。スマホに直接装着して充電するカバータイプと、USB経由で給電するカードケースの2種類をそろえる。
コンビニエンスストアなどでカートリッジを販売する計画で、リチウムイオン電池に対抗できる価格設定を検討している。
燃料電池は現在、メタノールから水素を取り出すメタノール燃料電池のほか、ボンベに水素をためておく吸蔵合金のような技術が普及している。
調査会社の富士経済によると、燃料電池の世界市場規模は2010年の854億円(11年当時の見込み)から、25年には60倍超の5兆2943億円に成長する見通し。分野別で最も高い成長率が見込まれているのは、バッテリー容量不足が深刻化しているスマホなどの小型電子機器向けだ。日米を中心に、低コスト化や小型化を目指した開発が進んでいる。25年には、10年の約1327倍の3185億円となる見込みだ。(米沢文)