コクヨの救世主は“コピー商品” 中国事業で思わぬ効果 (2/3ページ)

2012.12.29 08:50

  • 中国で販売されているGambol(左)とコクヨの2代目Campus(右)

 中国で定着したギャンボル

 コクヨは、2005年に現地法人を設立して中国展開をスタート。2010年には1年間でキャンパスノート約200万冊を販売した。しかし、ノートは日本からの生産輸出で、輸送費がかさむなどコスト面でも課題があった。

 そんななか、コクヨは今夏、中国ナンバーワンのノートメーカー「何如文化用品」(広東省深セン市)の事業譲渡を受け、生産設備と中国全土への販売網を取得した。

 何如文化用品は1989年設立。コクヨも取り入れる、糸や針を使わない「無線綴(と)じ」というスタイルの高品質なノートで知られているが、同社のギャンボルノートは製法だけでなく、外見も2代目キャンパスノートとそっくりのコピー商品だ。

 コクヨ広報は「何如文化用品のオーナーが、コクヨのノートにあこがれて作ったものが人気となったと聞いている」とする。

 本来なら、ビジネスの妨げとして係争に発展しかねない話だ。しかし、後継問題などさまざまな事情で事業継続が危ぶまれていた何如文化用品と、中国進出の足がかりが必要だったコクヨとの利害関係が絶妙なタイミングで一致した。

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