企業の保養所を一般客も利用できる旅館にリニューアルした「四季倶楽部京都加茂川荘」の和室(四季リゾーツ提供)【拡大】
一方、レジャーの多様化などを受け、保養所を使わない社員は増加の一途だ。実際「保養所があったとは知らなかった」と驚く若手社員もいる。
両保養所の23年度の収支は、運営費・維持費計7500万円に対し、利用料収入は計1200万円。差し引き6300万円の赤字では、保養所が「お荷物」と呼ばれても仕方がないだろう。
閉鎖保養所は宝の山というビジネス
一方、閉鎖が決まった豪華な保養所に目を付け、有効活用で「宝の山」に化けさせるというビジネスの動きが活発だ。
三菱地所の社内ベンチャー制度を活用して平成13年に創業し、20年に独立した「四季リゾーツ」(横浜市)は、利用状況が悪い保養所の運営を受託し、観光客らに開放するビジネス「四季倶楽部」を展開。1人1泊朝食付きで5250円という一律の低料金で、箱根、軽井沢など全国に34の施設を展開している。
近畿の「四季倶楽部 京都加茂川荘」(京都市北区)は地下鉄の駅から徒歩2分。瀟洒(しょうしゃ)な和風の建物は7年に完成。和室や大浴場のほか、地中に埋めた甕(かめ)に落ちる水滴の音を楽しむ音響装置「水琴窟」まであり、麻雀ルームも完備。