このオリンピックを支えるのが、同社が導入している「マイスター&トレーナー制度」。
マイスターは最も熟練した技能をもつ技術者に与えられる称号で、現在31人。技能検定試験で1級の腕前を持ち、所定の教育を受けた優秀な技術者が選ばれる。グループの技術者のなかで最上位に位置し、社内の技術を戦略的に伝承する使命をもつ。
「トレーナー」はその下に位置し、グローバルトレーナー、地域トレーナー、拠点トレーナーに分かれる。技能オリンピックで上位に入ると、このトレーナーになるための研修を受けることができる。
「世界の技術者と戦って刺激を受けた」。オリンピックに参加することで、自らの技能アップに意欲を燃やす技術者が多い。
同社の進めるグローバル戦略に比例し、毎回外国人の参加が増加。優秀な技術者も多く参加するようになった。
これまで毎回1~2人の外国人メダリストが誕生。第4回は「アーク溶接」でタイの技術者が金メダルを獲得したが、今回は同種目で1、3位を中国人、2位をインド人と外国人がメダルを独占し、過去最多の3人を記録した。