全日空は2020年度までに計66機を導入し、中型機をすべてB787に転換。日航もほぼ同じ時期までに計45機体制とする計画だった。B787を積極導入するのは、新たな路線戦略「ポイント・トゥ・ポイント(PtoP)」を世界に先駆けて確立する狙いがあるからだ。
航空業界では現在、ハブ(拠点)空港同士を大型機で結び、それ以外の空港と中小型機で結ぶという「ハブ・アンド・スポーク」が主流だ。だが海外の超大型空港に比べ、ハブ機能が弱い日本を基盤とする全日空、日航は路線ネットワークの競争で不利な立場にある。そこで両社が打ち出したのが、長距離を飛べる低燃費中型機B787で直接中小も含めた空港をつなぎ、1回のフライトで目的地にたどり着けるPtoP戦略だ。
しかし、米デルタ、香港キャセイパシフィックなど欧米の巨大航空会社との競争に勝つためのその切り札の戦略は、今回のB787のつまずきで大きくシナリオが狂いそうだ。