帝人とニトリが組んで、素材開発から商品企画、販売までを展開する「新『機能商品』開発プロジェクト」が昨夏、スタートを切った。第1弾の商品として両社から発表されたのが、帝人の高機能合成皮革を使ったニトリのランドセルだ。丈夫さや通気性に優れた高機能を備えたうえ、従来製品に比べて10%の軽量化を実現、ランドセル商戦を盛り上げている。
「ランドセルを厚化粧で丈夫にするのは簡単だが、強く・薄く・軽い、という相反する機能を人工皮革で実現できるのは、当社の持つ独自技術しかないと自負している」。帝人グループで人工皮革事業を展開する帝人コードレの久保勝人社長はこう胸を張る。
帝人とニトリは平成23年から、ランドセル事業でタッグを組み、帝人コードレの人工皮革「タフガード」をベースに改良を加えたランドセルを売り出した。その成功体験をベースに、帝人とニトリの協力関係の枠組みが幅広く、深くなった。そして、さらに高機能なランドセルを開発するよう、今回、再び帝人コードレに白羽の矢が立った。