サムスン電子では鶴田氏のほかにも、日本メーカーの元役員も入社。サムスン電子ジャパンの石井圭介専務は、もともとパナソニックの携帯電話子会社パナソニックモバイルコミュニケーションズの取締役だった。
中国メーカーにも同様の動きは広がっている。ハイセンスの日本法人、ハイセンスジャパンの北本博代表取締役は日立製作所出身。ハイセンス本体に再就職後、昨年5月から現職という。
開発現場の技術者の流出も深刻化している。経営立て直しを進めるソニーやパナソニックが経営合理化の一環で人員削減に踏み切ったことで、「日本人技術者の奪い合いになっている」(中国電機大手)という。