日産自動車と米電力大手NRGエナジーは1日までに、全米の主要都市で計500カ所に電気自動車(EV)の急速充電器を今後1年半で設置すると発表した。
日産は米国でもEV「リーフ」の低価格モデルを追加投入しており、充電インフラを自ら整備していくことでEVの普及を図りたい考えだ。
リーフ向けの急速充電器規格「CHAdeMO(チャデモ)」方式に対応した急速充電器を採用。既に全米で約160基の急速充電器が整備されており、計画完了時には現在の4倍超に当たる約660基となる。
日産が自ら急速充電器を設置するのは、独フォルクスワーゲン(VW)への対抗策の側面も強い。VWはチャデモとは互換性のない別方式の急速充電規格「コンボ方式」を採用したEVを今年半ばから欧州に投入する予定で、実証実験を進める米国での展開も間近とされる。日産は早期に充電設備を充実し、日米欧のライバルに先行してきたEVでの優位性を維持したい考え。