経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスは8日、2013年3月期の連結業績見通しを下方修正し、最終損益が従来予想の1500億円の赤字から1760億円の赤字に拡大すると発表した。同社として過去最大の赤字幅になる。官民ファンドの産業革新機構とトヨタ自動車など8社から最大2000億円の出資を予定するルネサスは、10年の発足以来、最終赤字が続いており、売り上げ規模も6割ほどに縮小。厳しい経済環境の中で依然として収益改善の兆しは見えておらず、財務体質の悪化などによる構造改革の停滞も懸念される。
「結果からみれば好ましい業績ではないが、(経営判断を)話すには今日は適当な場所ではない」。この日の会見で責任を問われた赤尾泰社長は淡々と述べた。世界景気の減速や、中国向け自動車や電子機器向けなどの半導体販売が想定を下回り、13年3月期は営業損益も260億円の赤字に転落。売上高も従来予想から500億円下方修正し、前期比12.8%減の7700億円を見込む。同日発表した12年10~12月期も、主力のマイコンをはじめ前年同期より販売が減少、最終損益も466億円の赤字計上(前年同期は24億円の赤字)を余儀なくされた。
収益体制の改善のため、ルネサスは12年度以降、1万5000人規模の人員合理化や国内生産拠点の大幅な整理・縮小、発足以来だぶつく管理部門の削減などの構造改革を進める。