赤尾社長は「新たな成長に向けた資本増強を控え、合理化施策や足元の構造改革を推進している。固定費(削減)については着々とやっている」と強調したが、赤字幅の拡大などにより自己資本比率は昨年9月の13%から8.8%まで低下。財務体質の悪化や業績低迷により、今年1月に発表した追加の人員削減を賄う手元資金の欠如も明らかになっている。
一方で、採算が悪化するシステムLSI事業ついては、富士通とパナソニックの統合会社への合流について協議が続いているとみられるが、「得意の車載や産業用は競争力を持っており、今後も強化する」(赤尾社長)方針で、統合会社への参加については明言を避けた。同事業は「ルネサス単独での立て直しは困難」(関係者)とする向きもあり、公的資金が注入され失敗の許されないルネサスの再建は、より迅速で抜本的な経営陣の判断が求められている。(是永桂一)