ホンダが埼玉製作所寄居工場で新たに導入する新塗装技術のテスト風景【拡大】
低炭素生産技術も導入
量産化技術では、乾燥炉がひとつ不要となったほか、壁掛けタイプの塗装ロボットや塗料の高速充填(じゅうてん)が可能な最新鋭のスプレーガンを導入することで車体間の距離を詰め、ラインの長さも大幅に短縮できた。材料と設備の改良で塗装工程をこれまでより4割も短縮した。CO2排出量も4割削減。工場全体に換算すると2割のCO2削減につながる。
寄居工場は、四輪車のコストや品質の競争力強化に加え、低炭素で生産する技術など最先端の環境技術を多く取り入れることを目指す。寄居工場の塗装領域の技術統括を務めた高橋雅樹氏は「他社を凌駕(りょうが)する環境トップランナー工場を目指す中で、HSEPは一番寄与率が高い目玉の技術だ」と自信をみせる。
小島氏も「塗装はお客さまにクルマの魅力を直接訴えられる“部品”。従来と変わらぬ品質のまま、CO2を出さないことで付加価値も生まれる」と意義を強調する。
HSEPは14年稼働のメキシコ新工場や15年稼働のタイ第2工場にも採用される予定。寄居工場を「マザー工場」に、日本発の環境技術が世界中のホンダ工場に広がっていく日も遠くない。(古川有希)