ルネサスエレクトロニクスの新社長への昇格が固まった、鶴丸哲哉取締役【拡大】
経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスは19日、鶴丸哲哉取締役(58)が社長に昇格する人事を固めた。今月中にも就任する。深刻な業績不振の経営責任を取る形で赤尾泰社長(58)は取締役に退いた上で、6月の定例株主総会まではルネサスに残る見通しだ。
発足以来最終赤字が続くルネサスは、官民ファンドの産業革新機構とトヨタ自動車など取引先8社が出資して再建することが固まっている。トップ交代により再建に向けた新経営体制への移行を急ぐ。ただ、筆頭株主となる予定の革新機構側はルネサスへの出資後に経営陣を刷新したい意向で、鶴丸氏の昇格は出資が完了する9月末までの暫定体制となる可能性もある。
鶴丸氏は赤尾社長と同じ日立製作所出身。半導体の生産部門に長く従事し、ルネサスが昨夏発表した生産拠点半減のリストラ計画策定にも携わった。
【プロフィル】鶴丸哲哉(つるまる・てつや) 鹿児島大院修了。1979年日立製作所。2003年旧ルネサステクノロジ(現ルネサスエレクトロニクス)に移り、ルネサスエレクトロニクス執行役員などを経て、12年6月から取締役。佐賀県出身。