カプコンが行う出前授業(同社提供)【拡大】
中でも力を入れるのが、ゲームの「モラル教育」だ。近年、ゲームソフトには暴力的表現が見られ、教育的側面から「悪影響がある」と批判を浴びることがある。同社の人気ソフト「バイオハザード」は登場するゾンビを倒していくという設定で、「現実世界との境界線が曖昧になる可能性もある」など、暴力事件が起こると、やり玉に挙がることがある。
出前授業では学識者の考えや見解を映像などで紹介し、「決して現実とゲームとを混同しない」「ゲームで暴力に慣れてしまわない」ことを強く訴えている。
証券アナリストは「ゲーム制作という仕事にあこがれを持つ子供が多い一方、ゲームは比較的新しい文化で、学術的な研究の歴史が浅い。子供を持つ親にとって、敵になってしまう危うさを持つ業界だ」と分析し、「消費者に理解され、味方にするために、出前授業は必要不可欠だ」と指摘する。