任天堂・岩田社長【拡大】
平成25年の経営方針説明会で、岩田社長は再三、「(Wii Uの)値下げは予定していない」と強調した。
かつて、販売不振だった携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」をテコ入れするため、発売からわずか半年で異例の値下げに踏み切り、当初、購入した熱心なファンから「買ったばかりなのに」「お金を返してほしい」などと、厳しい批判の声があがったことは記憶に新しい。
このときは、公式サイトで岩田社長がファンに謝罪し、役員報酬をカット。さらに値下げ前の購入者を対象にソフト10本を無償で配信するなど対策に追われた。発売間もない期間で値下げを繰り返せば、「消費者の信頼を損ない、『遠からず値下げするだろう』と買い控えるファンを増やす」(関係者)ことにもなる。
もうひとつ、岩田社長は来期の営業利益1千億円の達成を、自らの進退をかけた「コミットメント(公約)」として掲げた。