ただ、北米でここ数年吹き始めたエコカーの風が鳴り止んだわけではない。たとえば再選を果たしたバラク・オバマ大統領(51)が導入を決めた新燃費規制だ。メーカーごとに課す燃費基準を25年までに現在の2倍近くに高めるもので、「業界にとっては相当厳しいハードル」(北米トヨタ幹部)だ。
なかなか普及が進まないEVに比べ、HVは相当「市民権」を獲得した感があり、メーカーに部材を納入する業者の裾野も広がってきた。消費者の意識も高まり、どんな車でも多かれ少なかれ環境対応への工夫が問われている。伊東社長も「水面下では激しい技術競争が繰り広げられている」と指摘し、石油への楽観論がエコカー軽視を許すものではないと断っている。
とはいえ、どうやら「シェール革命」が北米の自動車市場をも揺さぶり始めたことは興味深い。自動車産業の“聖地”ともいえるデトロイトを吹き渡る風に大きなうねりを感じた。(ワシントン支局 柿内公輔)