宿敵との電撃提携でも危機は去らず
自己資本比率が昨年12月時点で9・6%まで落ち込んでいるシャープにとって今、必要なのは「現金」。昨年12月には米半導体大手のクアルコムから最大100億円の出資を受け入れることで合意、すでに50億円は受け入れている。また、米半導体大手インテルと交渉を進めているとの報道もあるが、いずれも財務体質が一気に改善するほどの状況には至っていない。
別の関係者はこう解説する。「鴻海は創業者が一代で築き上げた、いわば“成金企業”。だから、シャープに対し、1千億円を超える出資も検討していた。しかし、それも頓挫しかけている。今のシャープでは1社から100億円の出資を受けるのが精いっぱいではないだろうか」
サムスンとの電撃提携でも危機が去ったわけではない。シャープにとってはまだ資金は必要で、今後も手を差しのべてくれる企業を探す必要がある。
前出の証券アナリストは「サムスンとの提携が吉とでるか凶とでるかは不明だが、今後も慌てて提携すれば、鴻海の二の舞になる恐れは十分あると感じている」と指摘する。(島田耕)