シャープをめぐる提携関係【拡大】
経営再建中のシャープは6日、韓国のサムスン電子グループと資本・業務提携した、と発表した。
28日までにサムスンの日本法人を引受先とする約103億円の第三者割当増資を実施。サムスンの出資比率は議決権ベースで3.08%となる。テレビやスマートフォン(高機能携帯電話)で世界トップのサムスンに液晶パネルを供給し、工場の稼働率を高める。
財務体質が悪化したシャープはライバルとの資本提携に追い込まれ、サムスンなどに部品を供給する“下請け”として経営を立て直す。
「液晶パネルを供給できればいい」。シャープの幹部は6日、記者団にサムスンとの提携の狙いをこう説明した。
サムスンは、シャープの亀山第2工場(三重県亀山市)から32型テレビ用パネルなどを調達してきたが、ウォン高で事業環境が厳しくなっていることから、大型テレビ向けやスマホ向けなどの液晶の調達を拡大。価格変動が激しい液晶分野の投資を抑制する。