超電導リニアの新型車両L0系(先頭車)【拡大】
米国で高速鉄道計画が注目を集めている。オバマ政権がインフラ整備と雇用創出を兼ねた重要政策として、全米に路線網を張り巡らせる計画だ。日本側も、2月に訪米した安倍晋三首相が超電導リニアモーターカーの技術協力を大統領に直接提案するなど、売り込みを強めている。
「大統領にアピールできた。このために汗をかいてきたかいがあった」
ワシントン駐在のJR東海関係者は笑顔をみせる。JR東海は米国のコンサルティング会社と組み、米政府関係者にリニアの将来性や日本の技術力を訴えてきた。その集大成が2月22日の日米首脳会談。
「日本のリニア技術を導入し、日米協力の象徴としたい」とトップセールスをかけた安倍首相に、オバマ大統領も関心を示したという。具体的な建設計画は未定だが、早くも首都ワシントンとメリーランド州の大都市ボルティモアを結ぶ64キロがリニア建設区間の最有力候補として浮上している。