「火力向けのガス火力タービン投資が増え、電力料金が下がれば他の製造業の米国回帰も進む」と日本貿易振興機構の木村誠ヒューストン事務所長は予測する。こうなると貿易収支の改善などマクロ経済効果も期待できる。商社にとって、政治リスクの少ない米国投資の魅力はますます高まる。
シェールガス革命の米国での主な経済効果
全米化学工業会 化学産業の生産で2000億ドル、60万人の雇用創出
全米天然ガス協会 貯蔵や輸送網などインフラ投資が2020年までに約1000億ドル
化学業界 米ダウ・ケミカル、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルなどが7件のエチレン工場建設を計画
肥料業界 米モザイクなどが6件の肥料工場建設計画
鉄鋼業界 採掘用シームレスパイプの増産や天然ガス利用プラントを計画
自動車業界 テキサス州などで業務用天然ガス車の導入進む