五味氏は、西武HDの前身の旧西武鉄道が上場廃止になった際の金融庁長官。監督側にいた元官僚が経営陣に入ることに「倫理上の問題がある」(金融筋)との指摘もある。
一方、西武鉄道に実際に不採算路線があるのも事実で、「バス輸送に切り替えるなどのリストラは検討の余地がある」(証券アナリスト)との見方もある。
4月23日を期限とするTOBの成立はほぼ確実とされており、その後の協議で再上場の時期やリストラ策などの落としどころを探る展開になるとみられる。
西武HDは発行済み株式の13%を個人株主が占め、鉄道やホテルの利用者、埼玉西武ライオンズのファンなど一般の利害関係者を多く抱える。真の理解を得るためにも、双方にはより客観的な情報発信と説明責任が求められている。