ダイハツ工業、スズキ、ホンダの「3強」による軽自動車の販売競争が過熱する中、各社の販売店が女性客を取り込もうとイメージ改革を進めている。女性は軽自動車ユーザーの約7割を占めるほか、家庭の財布のヒモを握っているからだ。各社ともカフェのような気軽に入れる店舗が特長で、来店客らに好評だ。
1月に開所したばかりのスズキの直営販売店「スズキアリーナ三鷹」(東京都三鷹市)。パステルカラーの家具を配置したほか、独立型の授乳スペースを同社の販売店として初めて設置した。店舗作りは、国内営業推進部の女性社員4人で構成する「女子改」が提案し、男性では目が届かない気配りが施された。
例えばイスだ。テーブルには、肘掛けの付くタイプと、肘掛けのないタイプの2種類を配置した。担当者は「子供には転落しないように肘掛けタイプを、体の大きい男性には肘掛けがないイスを使ってもらう」と狙いを明かす。