両社は昨年9月、資本・業務提携を発表。巨額損失隠し事件で財務状態が悪化したオリンパスにソニーが約500億円を出資し、筆頭株主になった。
ソニーは、消化器内視鏡の世界シェア首位のオリンパスと提携して医療事業を強化し、テレビ事業などの不振が続く中、事業構造の転換を急ぐ。
ただ、経営を支える事業に育てられるかは未知数だ。医療機器業界に詳しいみずほコーポレート銀行産業調査部の青木謙治調査役は「有望な分野だが、医療費抑制の流れもあり、急成長するわけではない」と指摘。韓国サムスン電子が参入するなど、競争環境も激しくなっている。医療機器の販売は各国の認可が必要で、新会社が最初の商品を投入するのも「数年かかる」(勝本社長)ため、収益への貢献に時間がかかる。
一方、オリンパスはソニーの映像技術を活用し、外科用内視鏡の強化に取り組む。ただ、同社の経営の重荷になっているのはデジタルカメラ事業の低迷だ。今後、デジカメ分野でどこまでソニーと連携を進められるかが課題になる。