ソニーが消費電力を35%抑え、音質にもこだわった薄型スピーカーを載せた製品展開を加速している。省エネを実現したのは「磁性流体」と呼ばれる磁力に反応する溶液。6月発売の高解像度技術「4K」対応の液晶テレビも搭載される。音にこだわるソニーらしい製品を支える技術として注目されている。
「アナウンサーの声でさえ聞き取りにくいという人もいる。薄型のスピーカーをパネルの中に配置したことで、音をしっかり出せるようになった」
ソニーが4月中旬、東京都内で開いた液晶テレビ「ブラビア」の新製品発表会。フルハイビジョン(HD)の約4倍の解像度を示す「4K」に対応した大画面テレビを前に、テレビ事業の責任者である今村昌志業務執行役員は音へのこだわりをこう強調した。
4Kテレビは映像の美しさばかりに目が行きがちだが、6月発売の新モデルは「映像と一体化した迫力のある音を楽しめる」(同社)のが特徴だ。