上海モーターショーで次世代環境車を数多く展示したトヨタ自動車のブース【拡大】
「焦る必要ない」
ただ「焦って事業を拡大する必要がない」(富士重工業の吉永泰之社長)との冷ややかな声もある。中国市場は「政治的リスクが高い。巨大ゆえ撤退はありえないという難しさもある」(証券アナリスト)というのが日本側の本音だ。こうした見方が強まる背景には、米経済の回復による北米市場での好調な販売も影響している。
2012年の米市場は前年比で13%増加し、5年ぶりに1400万台を回復。中国市場よりは少ないものの、トヨタ、日産、ホンダの3社だけでシェアは約4割に達している。
これに対し、英調査会社LMCオートモーティブによると、12年の中国での乗用車販売台数で日本ブランド車(日本メーカーの現地合弁生産車と輸入車)のシェアは前年比4ポイント減の19%。ピークである08年の3分の2程度の水準まで落ち込んでいる。
米中という二大市場でその成長とリスクをどう考えるか。日本車メーカーは世界戦略の微妙なかじ取りを迫られている。(上海 飯田耕司)