円安・株高の進行で、預貯金から投資商品へマネーをシフトする動きが目立ってきた=東京・丸の内の三井住友信託銀行本店【拡大】
低金利が追い風となっているのが金銭信託だ。みずほ信託銀行がみずほ銀行と販売する「貯蓄の達人」の残高はこの半年で1800億円増え、3月末に1兆円を突破した。02年の発売後、一度も元本割れがない実績に加え予定配当率が0.22%以上と定期預金金利より高い。預貯金や満期になった定期預金を購入資金に充てる人が目立つ。
投資信託協会によると、3月の資金流入額は1兆2725億円で約6年ぶりの高水準。資産残高は72兆円に膨らみリーマン・ショック直前の水準を回復した。
SMBC日興証券の宮前耕也エコノミストは「円安・株高が今後も一本調子で続くか半信半疑の人はまだ多い。政府が成長戦略で具体的な実績を出すことがさらなる投資を呼び込む鍵になる」と指摘している。