観光の強化について、周辺自治体ではどのように取り組んでいるのか。新駅となる渡島大野駅を抱える北斗市では駅前にホテルを建設する計画だが、まだ事業主体も決まっていない。高架の線路工事は順調に進められているが、駅前は観光バス用の駐車場が整備された程度で、のどかな田園風景が広がっている。
「もともと住宅は少なくて、商店も昔はあったが、今はそば屋が1軒あるくらいです。バスの駐車場に続いて、6月ごろには580台収容可能な立体駐車場の建設工事が始まることになっています」と、北斗市水産商工労働課の山崎勝巳課長は説明する。
駅前の目玉施設ともくろむホテルについては、1階にみやげ物店や飲食店などが入る約100室の施設をイメージしている。市が20%を助成することで誘致を図っているが、まだ決定には至っていない。
「地元の企業も関心は持っているものの、建物まで建てるとなるとなかなか難しい」と山崎課長。ホテルが決まらないと、駅舎内の市管轄スペースの活用やレンタカーや店舗など周辺施設の誘致もままならず、市では「1日も早く」と焦っている。