再生エネで通商摩擦　各国なりふり構わず保護主義、中国もやり玉に (2/4ページ)

　手厚い政府支援を受けて輸出攻勢をかける中国の国有企業もしばしばやり玉にあがる。米国は昨年、政府が支援する中国の太陽光発電企業の不当廉売（ダンピング）で米企業が損害を受けたとして相殺関税の適用方針を固めた。ＥＵも反ダンピング課税を中国に課す制裁を加盟国に提案しているが、中国側は「再生エネ分野でも貿易摩擦を意図的に助長している」と反発している。

　インドも国内の太陽光発電企業に補助金を出し保護しているが、米国は今年２月に、「国際貿易のルールに違反している」とＷＴＯへの提訴を決めた。

　再生エネ産業は、地球温暖化防止と雇用創出の成長分野として国を問わず手厚く支援している。米国では昨年に発電量で３３１３メガワットの太陽光パネルが事業所や家庭で設置され、前年から７割超も増えた。

政府支援が行き過ぎ、供給過剰になっているのも確かだ