インドのシン首相(左)と共同声明の署名文書を交わす安倍晋三首相=29日、首相官邸【拡大】
原発輸出も官民一体での売り込みが不可欠だ。安倍首相は5月初めのトルコ訪問でもトップセールスを展開。現地で計画している原発について、三菱重工業と仏アレバの企業連合の受注が事実上決まった。
ただインドのインフラ輸出をめぐっては、建設に必要な電力や水道などの設備が十分に整備されていない。建設用地の買収に手間取れば事業費が膨らみ、企業側が利益を上げられない懸念もある。
大和証券の田井宏介シニアアナリストは、インドのインフラ輸出について「ビジネスチャンスとして大きいが、どれだけリスク回避を交渉に盛り込めるかが課題になる」と指摘した。