アップル租税回避はひどすぎる? “抜け穴”に悩む欧米諸国 (4/4ページ)

2013.6.2 08:00

 国家vsグローバル企業

 政治学者の田中明彦氏は1990年代、21世紀はグローバル企業など非国家組織が台頭し、国家万能の近代から多元的な次の段階に移行していくと予言。それを「新しい中世」と呼んだ。国家に匹敵する規模のグローバル企業は人類初の経験だ。われわれは今、近代と「中世」のせめぎ合いを目撃しているのかもしれない。

 アップルのような租税回避とは反対に、必要以上に課税されるケースが大阪ではあった。

 ダイキン工業が最近、中国・上海の子会社との取引に対する追徴課税について「日本と中国の二重課税に当たる」として異議を申し立てた。これが認められ、国税当局は取りすぎ分を還付したという。租税をめぐる国際問題のひとつといえる。

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